最近流行っている、『SCP(SCP-187)』で聞いたことがある人もいるかもしれない。
複視自体は実際に存在する症例だ。
私も長年悩まされている。
ここでは、複視がどのような病気なのかご紹介する。
1. 複視の症状
症状は、物を両目で見た際、2重に見えるというもの。
片目で見た場合は問題ない。
これを「両眼複視」と呼ぶ。
3D映画を見たことがあるだろうか?
上映中、気になって3Dメガネを外してみた人も少なくないはずだ。
複視の症状は、その状態に近い。
両眼複視の視界(イメージ) 画像加工:親友S
上記画像のとおり、
・車線がどこに向かっているのか
・どの信号がどの車線のものか
・対向車が何台なのか
などが非常にわかりづらい。
私の場合、18~19歳の頃に発症し、年を重ねるごとに悪化している。
発症当時は夕方など、目が疲れてくると、物が少しブレて見えるというレベルだった。
そのうち、2重に見えている時間が長くなり、現在では四六時中2重に見えるだけでなく、同じ物体が完全に離れた場所に見えるようになってしまった。
2重に見える程度は自分との距離に依存し、自分から離れるほど、物体の距離が離れていく。
このため、例えば会議中にスクリーンに映し出されたパワーポイントなどは、ダブった文字同士が重なってしまい、読めたものではない。
この症状に対処するため、遠くのものを見る際には片目をつぶる、という癖ができてしまった。
・・・居眠りしていると勘違いされることも少なくなかったが。
また、常に物が2つ見えるというのは、非常に疲れる。
無意識に両方の像を追いかけてしまうためだろう。
さらに、どちらが本物かわからないため、向こうから走ってくる自転車がどの位置にいるのか、ひどいときは、そもそも何台の自転車なのかわからない。
そのため、とっさに片目をつぶってやり過ごす。
「片目をつぶる」というのも、顔の筋肉を不用意に使用するため、顔面の疲れに繋がる。
2. 処置①:プリズムメガネ
これまで何度か眼科で見てもらった経験がある。
学生時代、まだ症状が軽かったときに行った病院では、瞳の距離をノギスで測り、「特に問題はないので疲れているのでしょう」と、ビタミン剤を処方されただけだった。
就職後、悪化の一途をたどり、複視をストレスに感じていた際、近所に腕のいい眼科があると聞き診察を受けた。
ノギスのようなアナログなものではなく、様々な機器で診察したところ、僅かに斜視の傾向がある、と診断された。
そして、プリズムレンズを使用したメガネの処方をしてもらった。
プリズムとは、光を屈折させるための、ガラス等でできた物体のこと。
Dark Side of the Moon / Pink Floyd のアルバムジャケット
プリズムによる光の屈折と分散を表現している
早速メガネを新調したところ、非常に快適になった。
しかしそれも2~3年の間で、症状の悪化に伴い再びブレが生じ始めた。
再度同じ眼科で診察したが、ブレの度合いが大きすぎて、プリズムレンズでも矯正しきれないとのこと。
矯正には、斜視の矯正手術が必要である、と診察された・・・
3. 処置②:斜視の矯正手術
斜視の矯正手術とは、眼球を切開し、内部の筋肉を一旦はがし、適切な位置に貼り付けなおすものらしい。
まだ詳しく調べていないため、間違っていたら許してください。
1年程前にこのように言われたが、仕事が忙しい、と言い訳をして病院に行かなかった。
・・・もっとも、怖すぎて手術を受ける気がしないと言うのが本音だ。
しかし、最近は症状がひどすぎて、もっぱら四六時中片目をつぶって生活しているため、そろそろ腹を決める必要がありそうだと考えている。
退職したことで、仕事が忙しいという言い訳ができなくなったため、近々診察を受ける予定だ。
手術の内容やその他細かいことについては、追ってご報告する。