今回は特撮である『仮面ライダー龍騎』をレビューする。
『特撮』と聞くと、「子供が見るもの」と思ってしまう人が多いかもしれない。
私も以前はそう思っていた。
しかし、今回紹介する『仮面ライダー龍騎』を見て、考えを改めた。
「これは子供に見せるものではない」と。
私は、この作品を是非大人の方々に見て欲しいと思い、「興味がなかった人にちょっと見てみたいと思わせる」ことを目標にレビューしてみる。
まずは興味を持っていただくために、最初に見所を2つ紹介する。
2. 13体のライダーが殺し合いをする
順を追って説明させていただこう。
まず、『仮面ライダー』について簡単に紹介する。
『仮面ライダー』は、1971年に放送を開始した特撮ヒーロー番組だ。
原作は、『サイボーグ009』などを手がけた石森章太郎。
シリーズ化しており、1971~1988に放送されたものが「昭和ライダー」、2000年以降に放送されたものが「平成ライダー」と呼ばれている。
今回紹介する『龍騎』は、2002年に放送された、平成ライダーとしては3作目の仮面ライダー。
キャッチコピーは「戦わなければ生き残れない!」
仮面ライダー龍騎の主人公は、底抜けにお人よしな城戸 真司(きど しんじ)。
ジャーナリストである彼は、最近頻発している行方不明事件を追っていた。
その過程で、
・鏡の中にモンスターが生息していること
・行方不明者は、そのモンスターに捕食されてしまったこと
・モンスターを退治する、仮面ライダーという存在がいること
を知る。
自らもモンスターに狙われていた真司だが、人々を守るため、仮面ライダーになることを決意した。
仮面ライダー龍騎/城戸 真司
仮面ライダー龍騎となって、鏡の中でモンスターを退治していた真司であったが、他のライダーから突然襲われることになる。
仮面ライダーはモンスターを倒すために生まれた存在ではなかった。
ライダーシステムを構築した神崎 四郎(かんざき しろう)は、ある目的のため、
「ライダー同士のバトルロワイアル(ライダーバトル)に勝ち残ったものは、好きな望みを叶える」
として13人のライダー志願者を募っていた。
このため、各々のライダーは、それぞれ目的を持って戦いに挑んでいる。
もっとも、その目的の多くは共感しがたいものがほとんどだ。
■ライダーの目的抜粋 ()内は自分の感想
・事故によって植物状態となった婚約者の回復 (わかる)
・永遠の命 (自分は欲しいと思わないがわからんでもない)
・金持ちになりたい (わかるけどヒーローとしてどうなの)
・英雄になりたい (ピンとこない)
・殺人罪をなかったことにする (ちょっと何いってるかわからない)
・特になく、殺し合いそのものが楽しい (戦闘狂かっこいい)
下2人は、ライダーどうこうより人としておかしい気もするが、こういうメンツがライダーとなっている。
2. 13体のライダーが殺し合いをする
前述の目的のため、13人は殺し合いを行う。
殺し合いであるため、死亡シーンも当然存在する。
あるものはモンスターに頭から食われ、あるものは友人だと思っていた人に裏切られ、あるものは「たまたまそこにいたから」という理由で。
それぞれがとてもインパクトのある死に方をしているため、そこも見所のひとつといえる。
あえて1人挙げるとするならば、仮面ライダーインペラーである佐野 満(さの みつる)だ。
彼は登場回数が少なく、また好ましい性格のキャラクターではなかったが、死に至るまでのプロセスと、当該シーンの迫真の演技は必見。
佐野の最後
いかがだっただろうか。
ネタバレを控えたため、概要のみの紹介となってしまったが、概要だけでも「子供に見せるものではない」ことがうかがえたと思う。
また、結末は非常に衝撃的であるため、ぜひとも実際に視聴していただきたい。
なお、全50話すべてを見るには20時間弱を要するため、外出したくない休日のお供にお勧め。
このレビューを見て、『仮面ライダー龍騎』に少しでも興味を持っていただければ幸いだ。